週刊あはきワールド 2019年1月16日号 No.601

新米鍼灸師の研修奮闘物語 File.21

Resident.SeのBSL(Bed Side Learning) Diary(21)

~今回は5日間! ともクリキャンプの報告~

鍼灸レジデント2年目 平岡遼 


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 新年明けましておめでとうございます。2018年は、「今年の漢字」に「災」の字が選ばれましたが、本当に災害の多い年だったと感じます。鍼灸業界も昨年、全日本鍼灸マッサージ師会と日本鍼灸師会が手を組み、災害医療に本格的に参入する準備が整ってきたようです。私たち一鍼灸師としては有難いニュースです。南海トラフ地震のような巨大地震が起これば私たちは被災者になると同時に、鍼灸師として支援者にもならなければいけなくなります。そのときに鍼灸師も医療者の一員として加われるように、東西両医学をしっかり勉強しなくてはと心を新たにしています。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 本年最初は、鍼灸師、医師、薬剤師などが一緒に学んだ、去年12月に行われたともクリキャンプについてお伝えしようと思います。

■ともクリキャンプ開催! 今年は薬学生も参加!

 毎年TOMOTOMO(友と共に学ぶ東西両医学研修の会)が開催している「ともクリキャンプ」が去年の12月に行われました。ともクリキャンプは例年、医学生や研修医を含む医師の先生や他の医療者の方も多数参加いただいている洋の東西の垣根を越えた勉強会です。今回は19日~23日の5日間の開催でした。いつもは医学生が多めですが、今年は薬学生にも複数ご参加いただき、鍼灸師も3年以内の若手の先生も参加くださいました。また、ベテラン鍼灸師の先生からの参加希望もありましたが、会場の広さの都合で今回は卒業年数の若い鍼灸師さんを優先させていただきました。下表がタイムスケジュールです。

12月19日(水)
 19:00~22:00  前夜祭:東洋医学に関するフリートーク
 22:00~  鍼の打ち方とツボの学習/マッサージ実技
12月20日(木) 休診日
 9:00~10:30  脈診入門WS
 10:40~12:10  舌診入門WS
 13:20~14:20  脈舌診の症例検討WS
 14:30~16:30  かぜ、カゼ、風邪の東西両医学による診かた
 16:30~18:00  かぜ、カゼ、風邪の漢方処方薬講義
 19:30~21:30  関節の触診実技
12月21日(金) 診療日
 9:00~19:00  診療研修(内科/鍼灸)
 19:30~21:30  東西両医学による症例カンファレンス
12月22日(土) 診療日
 9:00~12:00  診療研修(内科/鍼灸)
 14:00~18:00  東西両医学による症例カンファレンス
 19:00~21:00  懇親会
12月23日(日) 休診日
 9:00~11:00  薬学部病態生理学授業の解説講義
 11:00~12:00  振り返り

 今回は薬学生も参加するということで、薬局で患者さんから相談されたときにも必要になる知識として、カゼや関節痛といった「風邪」がからむ日常病に対して西洋医学と東洋医学の両側面から学んでいきました。また、薬学生の希望で苦手な授業という「病態生理学」の過去問題を木村先生が講義してくださいました。

■はじめての薬学生との出会い! 薬学に筋骨は不要?

 私は医学生とはこれまでも医療ボランティアなどで接する機会があったのですが、薬学生と色々とお話できるのは今回がほとんど初めてでした。そもそも薬学部がどんなことをしているのかイメージがあまりなかったのですが、漢方の方剤を自分達でつくっていたり(実際に丸薬を自分でこねてつくったりするそうです!)、教授が生薬を育てていたり、生薬の成分を科学的に研究していたりしているそうで、さすが薬学部! というエピソードばかりでした。

 診療研修(ベッドサイドラーニングです)に入った薬学生に感想を伺うと、大学では繰り返しチーム医療についての話があり、薬剤師も臨床や病態生理を知らなければいけないと言われていたそうです。机上ではそれがずっと遠い世界の話と感じていたのが、今回の勉強会に参加して一気に身近なものに感じられるようになったとおっしゃっていました。学生が早期に臨床医療を経験すること(アーリーエクスポージャー)はどの医療職にとっても効果的だということを改めて実感しました。試験のための勉強から、臨床のための勉強へ。私も鍼灸学生のときに衝撃を受けました。そして甘くない世界に入ってきてしまったと思ったものです。(笑) あの有名なウィリアム・オスラー先生も「3時間机で勉強するよりもベッドサイドの15分が勝る」とおっしゃっています。

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