週刊あはきワールド 2019年1月23日号 No.602

全力で治す東西両医療 第33回

ともともクリニック全力カンファレンス中継(22)

~ツボは外れない、すでにお前はツボである~

 (1)荒川和子(2)平岡遼(3)木村朗子(4)石川家明 


◎第32回 ともともクリニック全力カンファレンス中継(21)
      ~『素問』、『霊枢』ではどのように病証を捉えているか~
      (荒川和子・木村朗子・石川家明)
◎第31回 ともともクリニック全力カンファレンス中継(20)
      ~ぼくらはみんな、生きている~
      (荒川和子・木村朗子・石川家明)
◎第30回 ともともクリニック全力カンファレンス中継(19)
      ~後世派か古方派か、どちらを応援しますか?~
      (荒川和子・木村朗子・石川家明)
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(1)荒川和子:清友会 山田整形外科胃腸科肛門科
(2)平岡遼:ともともクリニック
(3)木村朗子:ともともクリニック院長
(4)石川家明:TOMOTOMO(友と共に学ぶ東西両医学研修の会)代表

 奇妙な初夢を見ました。若い家族はほとんどいない高齢者ばかりのマンションのB棟に僕は住んでいました。いかにも気の短い風貌で、白髪が後頭部にだけ残った男がB棟の住人をけしかけています。「皆、杖を持ったかあ!A棟に殴り込みだあ!」窓の外を見ると、A棟の前には杖を手に手に持った大集団の老人達が口汚く罵りながらこちらの棟に迫ってきているではないか。中には金属性の4点杖を持っているのもいる。この争いを止めなくてはならないと思った僕は「なんでこうなったんですか?」と聞くと、A棟の老人とB棟の老人が散歩中、すれ違いざまに杖同士が触れたのだと、誰かが興奮して教えてくれた。「え~!」と僕が叫んだところで眼が覚めました。近未来に正夢にならなければよいのですが。

 さて、この連載を読んでくれている知人から質問が来ました。ひとつは「経脈が先で、経穴が後から考え出されたというが、経穴が先の説もあるが」という意見。さらに、「脈診は必須だというがやらない施術者も少なくないはず。彼らに説得できる症例がありますか」という質問です。今月は前半の質問に答えながら、臨床における経穴の選び方を考えていきます。

■再び、経脈が先か、経穴が先か?

石川さて、ようやく経穴の選び方の前段が済んだところで、実際の臨床でどのような思考回路で選ぶかをやっていきましょう。

平岡え~、申し訳ありません。お話のところに飛び込み参加です。僕の友人から先生宛に質問をもらっています。「経脈が先で、経穴は後から出てきた」と仰っていますが、友人の話では中国の有名な研究者らしいのですが、その人は経穴が先で経脈は後からと言っているようなのですが、先生のご意見を聞きたいとのことです。

石川そうですか? どこの先生かご存知ありませんが、情報を有難うございます。僕はこう考えています。臨床家の立場でまず素朴に考えてみたいと思います。痛む場所とそれを軽減する治療点(経穴)の間を短くして考察したいために、比較的短い経脈である大腸経を例に取りましょう。古代から人間を悩ます痛みの一つが歯痛です。これは文化人類学的に見ても、洋の東西を問わず歯痛に人類は悩み格闘していたようです(全力で治す東西両医療第30回)。齲歯以外にも歯痛の原因はあり、口腔内の疼痛もあるでしょう。灸にしても鍼にしても、歯経(大腸経)の現在20穴のうち、歯痛に効果がない経穴はどこでしょうか?
 

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