週刊あはきワールド 2019年5月1日号 No.616

東京2020オリンピック・パラリンピック大会に向けて 第8回

スポーツ選手に対する鍼治療(3)

~スポーツ選手の腰痛に対する鍼治療~

筑波大学オリンピック・パラリンピック総合推進室 宮本俊和 


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1.特徴

 スポーツ選手の腰痛は、どの競技でも多いのが特徴である。また、腰痛は、スポーツ選手が鍼治療を受ける障害部位の中で一番多い。

 腰痛の発生原因は、①競技特有の動作の繰り返しによるストレス、②コンタクトによる外力、③誤ったウェイトトレ-ニングなどである。後屈動作の繰り返しは、椎間関節や椎弓根間部に圧迫力が加わり分離症や椎間関節障害の原因となり、中腰からの前屈動作は椎間板内圧を上げ椎間板ヘルニアや椎間板症の原因となる。また、後屈や前屈動作に回旋が加わるとストレスはより強くなる。

 しかし、以上の動作により腰痛が1回で発症することは少なく反復した動作の繰り返しによって椎間板、椎間関節部などに小外傷が加わり、それに加えて、練習による疲れや冷えなどの環境因子が重なり発症することが多い。治療に際しては、①選手の身体的要因、②競技特性、③練習の量・質、④環境因子に着目して問診、検査を行い治療法や復帰の見通しを判断する。

 スポーツ選手の腰痛を診断名別にみると、腰痛症が最も多く、椎間板ヘルニア、脊椎分離症、腰部捻挫の順に続く。本稿では疾患ごとに症状、検査、治療法、効果について説明する。

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