週刊あはきワールド 2019年6月5日号 No.620

Dr.シノハラの鍼灸徒然草 第26話

舌が荒れて痛いのですが!

~薬剤による舌炎の症例~

九州看護福祉大学鍼灸スポーツ学科 篠原昭二 


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舌が荒れて痛いのですが!

 82歳、女。#1:左上腕痛、#2:右腰痛、#3:舌炎。身長156cm、体重54kg。4月26日初診。

#1:趣味で踊る際、左肩を屈曲、外転するときに肩から上腕にかけて痛みを自覚する。ROMは確保されているが、動作時痛があり、安静時痛や夜間痛等は自覚しない。

#2:1週間ほど前に旅行に行き、重い荷物を長時間持ったためか、右の腰から股関節部にまで痛みを自覚する。

#3:3年前に舌上に小指頭大のできもの2個を指摘され、近位耳鼻科を受診したところ、高脂血症による良性腫瘍と言われ薬剤服用するも、舌炎が生じ、さらに薬を服用するも舌炎はさらに悪化。某医大耳鼻科に転医したところタチの悪い胸腺のできものからくるものと指摘され、胸腺摘出術ならびに放射線照射治療を受けるも舌炎は改善しなかった。

 その後、家庭の事情で熊本に転居となり、鍼治療を希望して本学臨床センターを受診した。舌炎は日により変化するも刺激物や冷熱の食品は沁みて摂取ができない状態が持続している。食事は流動食が多い。放射線治療後食道狭窄を起こして、内視鏡下での拡張術を施行された。

東洋医学的所見

舌診:舌は紅舌で舌癰(ぜつよう)様のできもの(腫脹)が舌面上に見られる、腫脹が単独であれば舌菌を疑うべきと思われる。なお、舌癰も舌菌も逆証舌の部類と思われるが、近医にてフォローアップ中であることから、鍼灸治療併用可能と考えた。また、口内炎があり下唇は糜爛し、口腔内にも糜爛が広がり、滲みて痛むとのこと。なお、舌癰は心火あるいは、脾、腎、肝の積熱等によって生じると考えられている。
 

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