週刊あはきワールド 2019年7月3日号 No.624

Dr.シノハラの鍼灸徒然草 第27話

ゾウさんのような足になったのですが!

~両下腿の浮腫の症例~

九州看護福祉大学鍼灸スポーツ学科 篠原昭二 


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足が腫れて痛いのですが!

 81歳、女。下腿の心性浮腫?。身長155cm、体重64kg。5月17日初診。

 30年前から高血圧を指摘され、近医通院にてフォローされている。現在、ミコンビ、アーチスト、カルデナリン、ランデルを服用し、血圧は130/70mmHg程度に維持されている。薬を服用するようになって徐々に足のむくみが生じ始め、現在は、常にむくみがあり、大腿部から足の甲まで浮腫んでいる。とくに下腿部の浮腫がひどく、正座することもできない。

 食欲はあるが、喉が乾きやすく、飲水を頻回に行い、食物も水分の多いものを好む。汗をかきやすく、少し動いても頭から汗が出る。夜も2〜3時間に1回トイレに行く。

 下腿部の見かけ上の最大部位の周計は、右が39cm、左が40cm。浮腫は、大腿中央部から足部にかけて生じ、特に下腿部が顕著。

既往歴:30年前から高血圧。5年前転倒して左肩の腱板断裂をきたし、ボルトにて固定。3年前、直腸手術(痔)、坐骨神経痛。今年2月には左前脛骨筋の肉離れを起こした。

東洋医学的所見

舌診:舌は暗紅舌で胖嫩、歯痕、薄白苔。舌下静脈の怒張が顕著である。

望診:下腿から足部には細絡が多い。

脈診:左関尺が沈位で無力・右関上は滑脈(湿痰)。結代はなし。

腹診:臍中の動悸があり、中脘周辺が緊張して不快。

背候診:右脾兪から三焦兪にかけて軟弱で索状の縦筋および圧痛が顕著である。この所見は、脾胃の弱りが顕著であることを示す。

病態
1)現代医学的:心性浮腫、高血圧症
2)東洋医学的:脾・腎の陽気不足

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