週刊あはきワールド 2019年7月10日号 No.625

新米鍼灸師の研修奮闘物語 File.27

Resident.SeのBSL(Bed Side Learning) Diary(27)

~当日カンファレンスはこんなに勉強になる!~

鍼灸レジデント3年目 平岡遼 


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<カンファレンス参加者>
平岡遼:鍼灸レジデント3年目 
石川家明:TOMOTOMO(友と共に学ぶ東西両医学研修の会)代表 
木村朗子:ともともクリニック院長 
佐藤もも子:ともともクリニック 
荒川和子:清友会 山田整形外科胃腸科肛門科 
Aさん:研修参加者
Bさん:研修参加者
 
 6月13日から16日に第2回となる「災害医療・地域医療研修会@川内村プロジェクト」に行ってまいりました。今回もたくさんの患者さんにおいでいただきました。さて、今回は最終日の治療がおわったあとに開かれたカンファレンスの一幕をお見せしたいと思います。

■カンファレンスは症例提示から始まる

石川今日もお疲れ様でした。なにかみんなと共有したい症例はありますか?

荒川はい、よろしいでしょうか。

石川どうぞ、お願いします。

荒川88歳男性WTさんです。右肩痛で前回(3月)もいらした方です。腱板の部分断裂と思われます。今回も昨日今日と2日続けていらしてくださいましたが、昨日治療したあとの夜、めまいがあったそうです。

 昨夜、自宅で椅子から立ち上がったときに回転性のめまいが1時間ほどあり、その間はずっと横になっていたそうです。回転性めまいはその後消失しましたが、翌日になり歩行中2~3分の“ふどうせい”のめまいも起こったとのことでした。嘔気はありましたが、嘔吐はなく、耳鳴りもありません。難聴は以前からありますが、今回のことでの増悪はありません。バイタルサインは安定していました。

■「回転性めまい」と言ったら?

石川回転性めまいとのことですが、回転性のめまいで最も頻度が多いものはBPPV(良性発作性頭位めまい症)ですね。外来のめまいではまずBPPVかどうかを考えるのが早道です。さてBPPVだとしたら何がおかしいですか?

平岡持続時間が1時間というところです。

石川そうですね。BPPVだったら普通はどれくらいですか?

1分くらいでしょうか?

石川それは長いほうですね。教科書的には数分単位と覚えてよいのですが、臨床的には30秒~1分で、ほとんど秒単位でめまいはなくなります。

 特に春の季節は肝気が旺盛になる影響かめまいの患者さんは多くなることはよく経験しますが、その中の多くはBPPVによるものです。めまいは鑑別しなければいけない疾患が多く、患者さんの訴えもはっきりしないことがあるので難しいと感じる症候の一つです。最初に一番多いBPPVを先にスクリーニングして典型的な訴えであればBPPVとして対応し、そうでないときに初めて他のたくさんの鑑別を考え始めるという「引き算」のアプローチをドクターGで有名な生坂先生も提唱されています1)。BPPVの典型例である「持続時間が数秒~1分以内で,頭を振った瞬間に1-2秒の潜時を置いてパッと出て,頭を動かさなければ回転性めまいはでない」というイメージを頭に入れておくと、臨床で助けられることが多いのでぜひ覚えてください! もちろん一度BPPVと思っても、「もしかしたら危ない疾患じゃないかな?」と疑う気持ちはいつも必ず頭の隅に置いておくことは忘れずに!

■めまいの性状を聞き出せ!

石川他になにか聞きたいことはありますか?
 

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