週刊あはきワールド 2019年9月25日号 No.635

治療家のための薬の基礎知識 第33回

血圧と降圧剤 その2

~血圧とは・なぜ血圧は上がるのか・高血圧の原因別に処方される降圧剤~

千葉大学医学院和漢診療学非常勤講師 和光治療院・漢方薬局 平地治美 


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血圧とは

 血圧は “血管壁に与える血液の圧力” です。心臓から拍出される血液量(心拍出量)と末梢血管での血液の流れにくさ(末梢血管抵抗)によってほとんど決まります。このほかに

・大動脈の弾力性
・血液の粘性
・血液の循環量

なども関わっています。

平均血圧=心拍出量×末梢血管抵抗

 心臓が収縮して血液が押し出されると、押し出された血液によって大動脈の血管壁には圧力がかかります。これを収縮期血圧といいます。大動脈が硬く弾力性がないと、圧力をそのまま受けることになり、血圧が上がります。

 押し出された血液が心臓へ戻ってくると、心臓は血液で拡張し、大動脈の血液量が減ることから血管壁にかかる圧力は低下します。これを拡張期血圧といいます。

 収縮期血圧と拡張期血圧はそれぞれ“上の血圧”“下の血圧”と呼ばれています。

 収縮期血圧と拡張期血圧の差は脈圧といい、動脈硬化の指標の1つになっています。脈圧が大きいほど動脈硬化が進行している可能性が高く、血管障害による心筋梗塞や脳卒中を起こしやすいといえます。一方、脈圧が小さい場合は末梢血管の抵抗が高く、心臓から送り出された血液が末梢に流れにくくなっていると言えます。収縮期血圧が正常値内である場合には、大動脈などの動脈硬化はそれほど進んでいないものの、末梢血管の抵抗が高くなっている状態で、比較的若い人にもみられる高血圧と言われています。

(2019年現在の高血圧ガイドラインの基準値)
収縮期高血圧 収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧は90mmHg未満
拡張期高血圧 収縮期血圧が140mmHg未満、拡張期血圧は90mmHg以上
収縮期拡張期高血圧 収縮期血圧・拡張期血圧ともに基準の140/90mmHg以上

 収縮期高血圧は脈圧が大きく、拡張期高血圧は脈圧が小さいということになります(基準値の推移についてはまた後の連載で解説します)。

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