週刊あはきワールド 2019年10月23・30日合併号 No.639

あはきメンタル~動きの心理編~ 第9回

技の学び(5)

目白大学大学院心理学研究科教授 奈良雅之 


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 皆さんはクイズ番組をご覧になりますか。クイズ番組は、家族そろって楽しめることから、各テレビ局が力を入れています。出演している回答者よりも早く答えがわかると気分がよくなりますね。答えがわかったときに発生する感覚は、とても心地よいものです。

 この心地よい感覚は、スポーツでも発生します。フリースローを放ってそれが入ったとわかったとき、スマッシュが決まったとわかったとき、打球が野手の間を抜けたとわかったとき等々、成功したという結果の知識が与えられたときに、この感覚は発生します。

 一方、パフォーマンスが失敗したとわかったときには落胆しますね。その心地のよくない感覚は、期待の大きさと関係してきます。成功するという期待が大きければ失敗したときの落胆は大きく、心地のよくない感覚も増大するでしょう。

 私たちは、自分がプレーしていなくても、誰かが成功したシーンを目撃すると、自分が成功したかのように、心地のよい感覚を体験することがあります。その成功者が家族や友人などの近しい関係であれば、その発生する感覚は強くなるでしょう。

 尼ヶ崎彬氏は「経験の領域を異にしながら共通の内部感覚を生じる現象」を「共通感覚」と呼んでいます。

 今回は、「共通感覚」というキーワードを中心に技の学びを考えてみたいと思います。

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