週刊あはきワールド 2019年10月23・30日合併号 No.639

治療家のための薬の基礎知識 第34回

血圧と降圧剤 その3

~利尿薬~

千葉大学医学院和漢診療学非常勤講師 和光治療院・漢方薬局 平地治美 


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 前回、血管をホースに例えると、血圧が高くなる理由は以下の2つであると述べました。

・水の量が多い(血液の量が多い)
・ホースが狭くなっている(血管が収縮)

 血液が多いと血管はパンパンになり圧力が大きくなります。この場合、最もシンプルな解決方法は血液量を減らすことです。そこで処方されるのが利尿薬です。

利尿薬は安価で降圧効果に優れている

 利尿薬は体内のナトリウムを水分と一緒に尿として排出させます。体内の塩分濃度は厳格に調整されるので、塩辛いものを食べると喉が渇き水を飲みます。そして、塩分の量に比例して体内の水分量も増え、結果として血圧が上昇します。

 利尿薬を飲むとその作用により体内の水分を尿として排出するため血液量は減り、心拍出量も減って血圧は下がります。

 利尿薬による高血圧の治療は一時期その副作用のため下火になっていましたが、副作用の出にくいものが開発されました。利尿薬は安価で降圧効果に優れ、少量で効果を発揮することが多いのです。また、他のグループの降圧薬であまり効果がみられない場合に、利尿薬と組み合わせることで効果が高まることもあります。

 漢方的には利尿薬による降圧が上手くいくのは「水滞」の体質が多く、日本人に多いタイプであると感じます。

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