週刊あはきワールド 2019年11月6日号 No.640

【新連載】症状別、困ったときのこのツボ プロローグ

はじめに

~この連載について~

新医協鍼灸部会会長・関東鍼灸専門学校講師 手塚幸忠 


 この連載は、著者自身が臨床初心者の頃、患者さんを上手く治すことができず困っていた時、「こんな本があったら良いな」と思っていた内容をまとめたものだ。

 筆者が考えていた“こんな本”とは、簡単に読めて(文章が長くなく、簡易な文章で書かれており)、症状の概要が分かり、治療が簡単で、即効性のあるツボが紹介されている本だ。

 当時、例えば腰痛の患者さんが来た時に、治療をしても満足の行く効果が出せない時が多々あった。本を調べてみても、沢山のツボは書いてあるけど、どれをどう使ったらよいのか分からない。何穴か試してみても効果がなく、結局圧痛点に治療して、何となく治療が終わってしまっていた。

 ある時に、ツボの選穴理由が明確に分かる文章に出合い、そのツボに鍼をしてみた。初めはあまり効果が出せなかったが、ツボの取り方を工夫したら大きな効果を出すことができた。1穴でこんなに効果があるのかとビックリし、それ以来そのツボを毎日のように活用した。

 私は学校で非常勤講師もしているが、経絡経穴概論を担当した時に、私のお気に入りのツボを深く調べる機会を持つことができた。そのおかげで、一つ一つのツボを深く理解することができ、なぜそのツボが効いたのかが分かるようになった。

 また、学校で臨床実技の授業を教える中で、筆者が治療すると効果が出て、学生が治療すると効果が出ない時がある。その原因の多くはツボの取り方、刺し方が誤っている場合が多い。そのズレを矯正すれば誰でも効果が出せるようになる。

 これらの経験を活かして、本当によく効くツボ(実際に筆者が長年このツボを使って助けられたツボ)だけをまとめていきたい。簡単な疾患の説明とツボの取り方や刺し方も合わせて説明し、臨床で困った時に、すぐに読めて、すぐに活用できるようにしようと思う。

 筆者は経絡治療をベースとした全身治療をしている。今回ご紹介する治療も、全身治療の中で行うと、より効果があり、再発もしにくい。どのような流派の治療法でもよいので、東洋医学的な全身治療と組み合わせて本連載の治療を実践していただけると幸いだ。
(つづく)

 

手塚幸忠(てづか・ゆきただ)


・新医協東京支部鍼灸部会会長
・表参道 鍼灸マッサージ治療室 自然なからだ院長
・(社)経絡リンパマッサージ協会理事
・関東鍼灸専門学校非常勤講師
・東洋医学臨床勉強会会長
・日本伝統鍼灸学会学術部
・全日本鍼灸学会会員
 
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