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2019年12月11日号 No.645 |
臨床に役立つツボの話 第18話 合谷の4つの顔三旗塾 金子朝彦 ツイート
◎第16話 至陽は咳に限らず、息苦しさ全般、パニック障害やうつ病にもよく使う
(藤井正道) ◎第15話 「月経痛」に三陰交が効果あり!(河原保裕)
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もちろん体系を知ったからといって臨床がこなせるわけではない。経絡治療は標治法と技の匠という武器で、あえて体内病理を封印した世界観を作り出す。理を匠の中に吸収してしまう叡智はこの国ならでは見事さである。匠文化の常として道具が手に代わるほど小型化される。神戸のかすみ鍼を初めて手にした時の感動は今も忘れない。 反して現代中医鍼灸は病理を明確に言語化し、より病理に即した配穴を織りなそうと試みる。これもかの国の伝統だろう。答えは必ずあるという理想を追い求める。解なき問いなどごまんとあるが、あくまで理想的終着点を描きながら論理化に邁進する。 筆者は後者の立場をとる。いつも後輩たちに言うことは「パズルゲームの域を抜けなさい」がそれだ。病理認識および経穴の用法を深く掘り下げ色艶のある臨床を目指してほしいと願っている。 《横並びの世界から飛び出せ》私的見解では経穴各々に主たる穴性というものがある。1次的な穴性と言い換えてもよいだろう。1つ~2つあり、後の穴性はその派生であると理解している。つまり中医書を並べると経穴により6つも7つも穴性が出てくることがあり、いささか閉口するが、その実メインは1、2個であると言いたいわけである。たとえば陽陵泉は強い行気作用(気をめぐらす作用)をもつ。その定位(効果のある部位)は舒筋という言葉からして経筋であろう。少陽経のみならず陽経の経筋にまで波及する。さらに陽経の経筋中に血瘀や痰核があればそれを除去することが可能になる。そこで派生的穴性として行気活血、行気化痰が付記される。また合穴の特殊性からだろうが、その行気性は属絡する臓腑にまで及ぶ。肝に及べば肝の疏泄、胆に及べば胆汁の分泌を促す。それぞれ疏肝理気、清熱利胆が付記されることになろう。 《合谷は異端児》結論から言えば合谷はいくつかのツボの集合体と考えている。個人的には面のツボと表現する。1次穴性だけで3つ~4つある。それぞれ刺す場所が微妙に違うのである。(続きはログイン・ご購読後にお読みいただけます) |
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