週刊あはきワールド 2019年12月11日号 No.645

新米鍼灸師の研修奮闘物語 File.32

Resident.SeのBSL(Bed Side Learning) Diary(32)

~電話対応で試される医療面接の力~

鍼灸レジデント3年目 平岡遼 


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 前回は、診察時に危ない疾患を見逃してしまった症例を佐藤先輩と検討しました。今回は佐藤先輩からも反省した症例を紹介していただきます。

<カンファレンス参加者>
佐藤もも子:ともともクリニック
荒川和子:ともともクリニック

■電話対応は相手も見えず考える時間もない!

佐藤前回は平岡さんの反省症例を教えていただきましたが、私も先日患者さんの電話対応がうまくできなかったので症例としてあげたいです。

荒川電話対応には対面の医療面接にはない難しさがあります。症例に入る前に、まず電話で医療的な相談をされたときに何に気をつけどう対応すればいいのかについて話し合ってみてください。

平岡電話と対面の大きな違いは、まず相手が見えないことです。

佐藤私達が患者さんに対面したときに初めにすることはGeneral appearanceの確認です。だるそうだなとか、顔面蒼白だなとか、うまく歩けていないなとか、痛そうだなとか、電話ではそうした情報がほとんど得られません。

荒川電話でもわかるGeneral appearanceはありますか?

平岡以前、木村先生に教えていただいたのは呼吸数です。私が電話を受けた患者さんがハァハァと荒い呼吸だったのですが、先生に指摘されるまで呼吸数が多いことを全く認識していませんでした。意識していないと医療情報として拾えないんだと気づきました。

佐藤あとは普段の話し方を知っている患者さんなら、いつもより抑揚がなくて元気がないとか、声が小さいとか、呂律が回っていないなど、平時との違いがわかると思います。

荒川電話ごしにも感じられるものがあると意識しておくことが大切ですね。

佐藤痛い場所の状態が見られないのも大きいです。電話のあとに来院されて実際に見てみたら大きく腫れていて電話で受けた印象と違う、というようなこともありました。

平岡電話ではより一層医療者側が様々な状態を想定して聞いておかないといけないので電話の応答の怖さを感じます。

荒川電話対応で怖いのは救急度が高いものを簡単に取り逃しうることです。医療では常に最悪の事態も想定して、そうではないことを確認していかないといけません。

平岡さらに電話では質問を考える時間もないので、切ったあとに「あぁあれも聞いてない、これも聞いてない」となってしまうことが多いです。

佐藤普段からどれだけ質問の準備ができているかが現れてしまいます。どう質問すれば早く診断にたどり着き、かつ危ない疾患を除外できるかを普段から訓練していなければ電話対応はうまくできないんですね。

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