週刊あはきワールド 2020年1月15日号 No.649

臨床に役立つツボの話 第19話

多面性をもったツボの応用

~31種類の穴性をもつ足三里とそれを配穴した症例~

東海大学医学部付属病院東洋医学科 髙士将典 


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 筆者の日常臨床は、多様性を持った経穴を使い、いかに少ない経穴で治療効果を上げることができるかを目標としている。そのため多種の穴性をもった経穴を使用することが多い。

 今回は一般の人や初学者でも知っていて、いろいろな疾患に用いられる足三里について述べる。

 この足三里は、松尾芭蕉の紀行文『奥の細道』の中に、「股引の破れをつづり、笠の緒つけかえて、三里に灸すうより云々……」とある。あの頃は、自分の足が交通手段であり、旅人にとって足三里の灸は、理にかなったものである。その理由として、①下腿の疲れが取れる⇒部位から②身体全体の疲れもとれる⇒後天の本③旅の途中で病気にならないようにする⇒気の防御作用などが考えられる。

 足三里につて復習してみる。

1.定位

 足三里は、足の陽明胃経の経穴である。

 古典においては、『素問』鍼解篇:「所謂三里者、下膝三寸也」(三里なるものは、膝の下三寸にある)や『霊枢』本輸篇:「入於下陵、下陵、膝下三寸、胻骨外三里也、為合」(下陵に入る。下陵とは膝の下三寸、胻骨の外、三里なり。合と為す)と、だいたいの位置を示すことが多い。現在では「膝下のすねの上に突起した骨の下縁から外側指2本分(1.5寸)の所」となっている。

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