週刊あはきワールド 2020年2月19日号 No.654

緊急報告

新型コロナウイルス感染症について、北京留学生からの報告

北京中医薬大学博士課程 崔衣林(サイ・ウィリン) 


■新型コロナウイルスの現状と大学の対応

 こんにちは。北京中医薬大学の崔衣林です。まず、この度、新型コロナウイルスで犠牲になられた方へのご冥福をお祈り申し上げますとともに、現在治療中の方々の1日も早い回復をお祈り申し上げます。

 新型コロナウイルスについて、日本でも連日大変なニュースになっているとお伺いしました。日本の皆様より、現在中国北京に滞在中の私を心配し、ご連絡くださいました。多くの先生方よりお電話やメールをいただきましたことをこの場をお借りして、心より感謝申し上げます。

 早速、北京中医薬大学の今の様子を実況中継いたします。私は中国に来て10年になりますが、かつてないほどの一大事となっており、中国人からしても「こんな異常事態は今までにない」と言っているくらいなのです。

 新型コロナウイルスの感染が公となった1月末は、中国の春節休みであり、留学生たちは1月初旬の期末テストを終え、1月中旬には冬休みとなり、帰国しておりました。その後、感染が悪化するにつれ大学は、国外帰省中の留学生へ中国への渡航を禁止し、中国国内の留学生には外出禁止としました。そして、クラスごとに湖北省への渡航歴、現在所在地の確認、毎日の体温測定、大学校内へ進入制限、大学校門での体温測定と学生証の確認、マスク無しでの外出入校禁止など、管理が一層厳しくなりました。

 2月中旬より始まる予定であった新学期は無期限延期となり、中国政府からは「停课不停教,停课不停学!」(新学期が始まらなくても教学は止めない、新学期が始まらなくても学習は止めない!)をスローガンに、新学期は各校にてオンライン教育を行う方針が発表されました。各校では、開校史上初のオンライン授業の実施に向け、現在各部門において毎日のようにオンライン会議が行われ、準備に追われています。

 病院実習や実技、実験、体育の授業についても、当面禁止されおり、通常科目同様にオンライン教育が導入され、動画を通して学び、動画を通して自宅で学ぶ学生を先生が確認し、指導や合否の判定を行います。

 論文を書いている修士、博士生には、自宅でも研究を進められるよう、学内のみ使用できる論文検索ダウンロードサイトを公開し、研究生たちが国内外どこにいても論文を書ける環境となりました。指導教官とも定期的にオンライン動画会議を行い、常に指導を受けられる状態となっております。

■中国各地の日本人留学生はオンラインで会議

 私が設立した「全中国中医薬大学日本人会」では、北京、天津、上海、広州、南京、遼寧、成都、湖南など各地の日本人留学生がオンラインで集まり、毎日のように中国各地の様子や日中両国のニュースを集め、正しい認識と、現状把握を行っております。多くの日本人留学生は冬休みで日本に帰っていますが、私を含め4名は中国にて自宅待機しております。感染者はおらず、皆さん安全を確保できております。
 

(続きはログイン・ご購読後にお読みいただけます)

この記事の続きをお読みいただくためには、週刊『あはきワールド』(有料コンテンツ)のご購読手続きが必要です。

ご購読の申し込み ログイン(ご購読済みの方はこちら)




トップページにもどる