週刊あはきワールド 2020年4月8日号 No.661

外洋客船でゆく、はり旅! 第7回

クルーズ船における新型コロナウイルスの影響(2)

One Spa World 鍼師 天野弘子 


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 こんにちは。これを書いている4月上旬、まだ船上にいます。おかげさまで健康に過ごしています。

 今回は、新型コロナウイルスの影響を受けたクルーズ初日から、日本から入国拒否された日までについてです。

クルーズ初日(2月1日香港を出発)



香港港ターミナル
屋上は公園で、人気がまばら
















 クルーズの初日は、12時から業務開始します。新しく乗船した乗客のためにスパでは、施設の見学やサービスの紹介をする「スパツアー」を行います。わたしは、鍼の紹介をして、興味のある人に無料相談や鍼治療の予約を勧めます。

 約1500名の乗客のうち、約半数が前クルーズから乗船しています。新しい乗客が半分程度でした。したがって、スパに訪れる人も少なく、のんびりとしたはじまりでした。無料相談1件を行いました。

 船は、香港を出発して、次の寄港地マニラに向けて南下していました。

クルーズ2日目:変更2回目(2月2日 航海日)

 航海日は、乗客が一日中船内で過ごす日です。

 基本的にクルーズ料金に宿泊費、食事、チップ、ショーなどのアクティビティは含まれているため、乗客は追加料金を一切払わずに楽しむことができます。

 しかしスパは、有料サービスで、鍼治療一回の料金は194ドル(サービス料込、※1ドル110円のとき21,340円)です。

 クルーズのはじめは、まだ乗客もお小遣いがありますから、スパも忙しくなります。

 この日は、治療5名、無料相談5名、セミナー2回を行いました。セミナーのタイトルは「鍼の紹介」と「鍼による腰痛緩和」でした。

 通常クルーズ中は最初に忙しく、徐々に暇になっていきます。しかし、12月から乗船したこのアジア航路では、最初に忙しくなくても、その後平均的に忙しくしていました。

 その理由は、アジア航路であることや、乗客の半数が1カ月程度乗船すること、乗客の年齢層が高くクルーズの経験者が多いクルーズラインであることが考えられます。

 これまで乗船した船では、「鍼ははじめて」という方が圧倒的に多かったのですが、今回の船では「以前クルーズをしたときに受けてよかったから」と鍼を受けに来る方も増えてきました。船上での鍼治療は、2004年からはじまり15年が経過しています。先輩鍼灸師の努力のたまものですね。

 この日は、途中まで「平和な航海日の一日」という感じでした。

 その日の午後、キャプテンから放送が入りました。

 その放送が、『さまよえるオランダ人』(表1)ならぬ、「さまよえるオランダ船」のはじまりとは、そのときは誰も思っていませんでした。
 

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