週刊あはきワールド 2020年5月6日号 No.664

症状別、困ったときのこのツボ 第7回

「耳鳴りや難聴に悩んでいるのです」という人が来たら

新医協鍼灸部会会長・関東鍼灸専門学校講師 手塚幸忠 


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1.透熱灸を5壮施灸しただけで
  長年悩んでいた耳鳴り・難聴が軽減された!

 私は鍼灸学校でお灸の授業を担当している。この授業の1コーナーでは、名灸穴というのを紹介している。鍼よりもお灸の方が効果が高い症状があり、それを皆で体験してもらおうというものだ。

 ある時、外関穴を取り上げた回があった。その回は前半で透熱灸を行ったので、左右の外関穴に3~5壮ずつ透熱灸を施灸してもらった。次の週に授業に行くと、50代の男性が「実はずっと悩んでいた耳鳴り・難聴の調子が良いんです!」と驚いた顔で報告してくれた。さらに同じクラスの30代の女性で耳の疾患を持っている女性も効果が出たとのこと。

 鍼灸治療で全身を調えたわけでもなく、耳に直接治療を行ったわけでもなく、手の経穴である外関穴に数壮お灸をしただけで症状が軽減するのは、とても興味深い。その後、治療でも外関穴を使うようになったが、多くの場合良い効果を得られている。

2.慢性的な耳鳴り・難聴は治りにくい?

 一般的に耳鳴り・難聴は治りにくいとされる。西洋医学では高い効果を期待できる治療法は開発されていない。薬を処方されるとしても、耳の血流を良くする意味でビタミン剤などを処方される場合が多い。近年、補聴器を使ったリハビリなども行われているが、まだメジャーな治療法ではない。鍼灸治療では、突発性難聴などで、高齢者以外のものは比較的治りやすいが、慢性的なものや、高齢者の耳鳴り・難聴は治りにくいイメージがある。

 しかし、耳鳴り・難聴の授業をやるために古典文献などを調べ、色々と工夫してみると、治りにくいとされる耳鳴り・難聴でもある程度効果が出せるようになってきた。

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