週刊あはきワールド 2020年7月1日号 No.672

東京2020オリンピック・パラリンピック大会に向けて 第20回

新型コロナウイルスによる運動・スポーツへの影響

筑波大学オリンピック・パラリンピック総合推進室 宮本俊和 


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Ⅰ. はじめに

 安倍総理は、2020年5月25日に、「全都道府県で緊急事態措置を実施する必要がなくなったと認められることから、特別措置法に基づき緊急事態の解除を宣言する」と述べ、およそ1カ月半ぶりに全国的に解除されることになった。

 しかし、緊急事態宣言は解除されたが、5月25日から7月31日までの約2カ月間は、感染の状況を見つつ、延長することがあり得るため移行期間と定めた。

 また、県をまたぐ移動等については、以下のステップを踏むように求めている。

  • ステップ0にあたる5月25日からは、これまでと同様に不要不急の県をまたぐ移動は避ける。
  • ステップ1にあたる6月1日からは、東京・神奈川・埼玉・千葉・北海道との間の不要不急の県をまたぐ移動は、慎重にする。
  • ステップ2にあたる6月19日からは、全国を対象に県をまたぐ移動の自粛を解除する。
     観光については、ステップ0、ステップ1では、観光振興は県内で徐々に行い、人との間隔は確保する。
  • ステップ2とステップ3にあたる7月10日からは、観光振興は県をまたぐものも含めて徐々に行い、人との間隔は確保する。
  • 移行期間が終了した8月1日を目途に、通常に戻ることを予定している。
     外出自粛は段階的に緩和されるが、いずれの段階も「新しい生活様式」に基づく行動をする。手指消毒やマスク着用、発熱等の症状がある者は外出等を避けるなど、基本的な感染防止策の徹底・継続を求めている。
※今日現在(7月1日)は, ステップ2の全国を対象に県をまたぐ移動の自粛を解除する期間である。

 株式会社クロス・マーケティングは、全国を対象に県をまたぐ移動の自粛を解除した2020年6月19日に、全国47都道府県の29〜69歳の男女1085人を対象に「都道府県の移動に関する調査」を行った。

1)他の都道府県への移動意向
 移動したいとの意向を持っている人は、非常に移動したい11%、やや移動したい27%で合わせて38%であった。まだ、6月19日の時点では移動意向を示すものは40%を満たさなかった。
2)他の都道府県からの移動について
 まったく抵抗はない10%、あまり抵抗はない30%、やや抵抗がある38%、非常に抵抗がある11%、特に何も感じないが11%であった。
 1都3県と1都3県以外を比較すると、1都3県以外の方が抵抗感が高い値となった。

 以上の結果から、東京で開催される合宿や大会のために、県をまたいで移動することに抵抗を持つものは少なくない。

 そのため、スポーツ観戦再開に向けての対策や競技ごとの練習再開に向けた対策など、スポーツ観戦・参加に向けた安心・安全のためのガイドラインが作られてきた。

 一方、最近、新型コロナウイルスによる活動自粛や移動制限がオリンピック・パラリンピック選手のみならず、一般の人たちにどのような影響を与えてきたかを取り上げた調査報告が発表されるようになった。

 スポーツ観戦再開に向けては、一般の人が主催者側にどのような対策を期待しているかは大きな関心事である。

 外出の自粛や移動制限がスポーツ活動にどのような影響を与え、これからのスポーツ活動再開に向けた関心事を知ることは重要なことである。

 今回は、「新型コロナウイルスによる運動・スポーツへの影響」について、笹川財団の調査を中心に取り上げる。

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