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2020年7月15日号 No.674 |
未来への灯火 その3 瀬戸から南アフリカの海を望む四国医療専門学校東洋医療教育研究センター 東郷俊宏 ツイート
本のタイトルは『手でふれた南アフリカ』(径書房)。著者は植田智佳子さんです。奥書を見ると1993年の刊行。私はこの本の存在を知りませんでした。 南アフリカと聞いて思い出すのは、2014年のISO/TC249の南アフリカ会議です。その年の4月に父を亡くしたばかりの私は、会議を欠席するつもりでいましたが、鍼灸の教育や資格に関する提案が議題に挙がっていたことから出席することに。南アフリカのダーバンへはエミレーツ航空でドバイを経由し、24時間のロングフライトです。アラブ系の航空会社だからかもしれませんが、エアコンが非常に高性能(!?)で、介護で疲れた身体に涼風がことのほかこたえました。トランジットで降りたドバイの空港で温かいものを口にしようと右往左往したのですが、コーヒー以外はことごとく冷たいものばかり。ダーバンのホテルに着いたときには身体がブルブルと震えていました。 TC249になぜ南アフリカが参加しているのだろう、と不思議に思って南アフリカ代表のひとり、アマンダに聞くと、「南アフリカはBotanical medicineの宝庫だから」という答えが返ってきました。リンネの使徒として知られ、蘭方医達に梅毒の治療薬を伝えたCarl Peter Thunbergは1776年に出島に到着しましたが、その前はケープタウンで植物採集をしていた事を思い出しました。ケープタウン滞在は3年。それだけこの地は珍しい植物の宝庫だったわけです。元禄期に日本を訪れ、植物採集を行ったKaempferの書から箱根には珍しい植物が沢山あることを知っていたThunbergは、江戸参府の途上、箱根にさしかかると、馬から降りたかと思ったら、役人たちが追いつけない速さで走り、植物採集をしたことが伝えられています。それは彼がケープタウンで鍛えた脚力の賜だったのかも知れません。 (続きはログイン・ご購読後にお読みいただけます) |
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