週刊あはきワールド 2020年10月14日号 No.685

◎◎はこう治す! 私の鍼灸治療法とその症例 File.78-2

陸上競技選手の肉離れに対する鍼治療の例

法政大学スポーツ健康学部/スポーツ健康学研究科 泉重樹 


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1.はじめに

 大学陸上競技選手に起こった肉離れに対する鍼治療の例を2例紹介する。別報で述べているように鍼治療は肉離れ受傷直後には行わない(RICE処置とともに、医療機関への搬送を原則とする)。鍼治療は症状によるが、Ⅰ型であれば受傷後翌日以降で、トレーナー室にて鍼灸師であるアスレティックトレーナー(以下AT)が評価を行い、ATの意見と患者である選手自身の鍼治療の希望を含めて、アスレティックリハビリテーション(以下アスリハ)の一環として鍼治療の実施を決定している。本報告では鍼治療の報告のみを行っているが、実際には評価(動作評価を含む)を行ってから、亜急性期にはアイシングを行ってから鍼治療を行っている。また慢性期には患部の温熱療法を行い、その後運動療法(アスリハ)を行った後で、鍼治療を行っている。また鍼治療後にアイシングを行うこともある。

2.症例1

対象選手:20歳男性(大学3年生)。専門競技・種目;陸上競技・110mハードル。

主訴:右大腿後面の痛みと強い張り感。現症;受療前日の練習時に高強度で走っているときに、右側大腿後面やや外側に(坐骨結節外側部付近)に痛みと違和感(ピリッとした感じ)が生じた。そのまま続けると悪化する気がしたので練習を中止した。その後症状は酷くならなかったのでアイシング等の処置は行わなかった。その後日常生活動作では違和感等はなかった。翌日朝、同部位の張り感が強くなり、鍼治療を希望してトレーナー室に来室した。
 

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