週刊あはきワールド 2020年11月11日号 No.689

外洋客船でゆく、はり旅! 第14回

クルーズ船における新型コロナウイルスの影響(9)

OneSpaWorld 鍼師 天野弘子 


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 今回は、新型コロナウイルスの影響を受けたクルーズにおいて、乗客が下船して乗員だけになったあと、ハワイ寄港からアメリカ西海岸到着までについて書きます。

・乗員のみ27日目:3月17日 ハワイ2日目

 朝9時にいつも通り研修のためにスパに集合しました。マネジャーのはからいで、この日は全員がお休みになりました。朝起きて身支度をし、集合してから休みを知らされたことに「前日に教えてほしい」と不満に思いつつも、「早い時間に出かけたところでお店も開いていない」と思い直して、出かける準備をしました。

 すると、同僚のひとりが「一緒に出かけたい」と言います。「スパの女の子と出かけると、時間のロスが多い」と言うのです。

 確かに、外出時間が限られている中にもかかわらず、「5分待って」と言いながら30分間髪を巻いていたり、お化粧をしていたりということに時間が取られるのはよくある話です。そのような理由から、わたしは、行きたいところがある場合や、ゆっくりしたいときには、ひとりで出かけることにしています。

 わたしの予定では、前日に見つけたけれど閉店後だった電池交換のお店に行くことと、港の近くにあった老舗のウクレレ屋さん「カマカ」で、これから続く長い旅に備えてウクレレを購入しようかと考えていました。

 「どこに行きたいの? なにをしたい?」とその友人に尋ねると、「ハワイらしいところに行きたい!」と無邪気な笑顔が帰ってきました。前日にも出かけたとのことですが、スーパーマーケットに行ったくらいで、「ハワイらしい」景色は見ていないとのことです。

 スーパーマーケットは、チャイナタウンにあり、誰もが思い浮かべる「白い砂浜と青い海のハワイ」とは違う雰囲気でした。わたしの行く予定だった電池交換屋さんもチャイナタウンで、ウクレレ屋さんも好みが分かれる場所です。わたしが行く予定していたところは、「ハワイらしいところ!」に行きたい人が行くには、地味な場所です。

 友人は、インド出身で、海外初めて、船で働くのが初めてです。船で働き続けていれば、またハワイに寄港することもあるでしょうが、初契約にコロナ渦で大変な思いをして、次の契約をしないだろうと思いました。それに、インドから自分でハワイに旅行に来るとも思えません。

 元添乗員の魂が沸き起こり、わたしは予定を変えて、ワイキキビーチに行くことにしました。「まかせて、今日はハワイらしいところに行こう!」と返事をしました。

 路線バスに乗り、1日乗車券(1人5.5ドル)を購入しました。一区間の乗車券が2.75ドルなので、1日乗車券はお得です。何度も小銭で支払いがないのも魅力です。
 

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