週刊あはきワールド 2020年11月18日号 No.690

あはきメンタル~《からだ》と《こころ》の寄り添い編 第17回

非日常下におけるあはき師のための心理学

~『うつ』を知る~

あはき師・臨床心理士・公認心理師・あはき心理学研究会 藤田晶子 


◎第14回 非日常下におけるあはき師のための心理学
      ~緒言~(藤田洋輔)
◎過去記事≫≫  もっと見る
 
 少しずつ自粛生活も緩和してきているように見受けられますが、制限された生活に疲弊し、日常的に「気分が落ち込む」や「うつっぽい」など、「うつ」にまつわることばを聞かない日はないと言ってもいいように思います。

 さて、皆さんは「うつ」というと、どういうことを想像されますか。

 「何となく悲しい気分になる」「食事が美味しくない」「眠れない」「疲れやすい」「やる気が起きない」…など、実際の症状を思い浮かべることが多いかもしれません。

 では、これらの症状は、「病気」なのでしょうか。

 精神科医である野村総一郎先生は「症状という以前に、人間が日常的に示すごく普通の心の動きであり、誰しも経験に基づいて理解できるという意味では、本質的に正常心理に属するものである」1)と、まず訴えを「症状」であるか否かを問うと言っています。

 もし「症状」であれば精神医学的課題として、鑑別診断へと進めることとなります。

 一般的に「うつ」の症状と捉えられている訴えは、どこまでが誰にでもある正常心理の範囲で、どこからが「病気」なのでしょうか。

1.「うつ」と言われているものについて

 「うつ」とつくものに、さまざまな呼び方があります。

 うつ症状、うつ状態、抑うつ、抑うつ状態、うつ病など、どれもよく聞かれることばですが、それぞれ「病気」を意味するものなのでしょうか。
 
 それぞれに、意味があるようですが、さしあたって精神医学では、症状を表すものを「抑うつ」、病名として「うつ病」と呼んでいます。

 翻って、うつ症状、うつ状態、抑うつ状態は、一般的に「うつ」様なものを指す用語となり、必ずしも「うつ病」を指すものではありません。

 それではまず、「抑うつ」について説明します。

(続きはログイン・ご購読後にお読みいただけます)

この記事の続きをお読みいただくためには、週刊『あはきワールド』(有料コンテンツ)のご購読手続きが必要です。

ご購読の申し込み ログイン(ご購読済みの方はこちら)




トップページにもどる