週刊あはきワールド 2020年12月16日号 No.694

あはきメンタル~《からだ》と《こころ》の寄り添い編 第18回

非日常下におけるあはき師のための心理学

~精神・心理領域におけるあはき師の貢献について:うつを中心に~

呉竹学園東京医療専門学校・あはき心理学研究会 藤田洋輔 


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 本年も残りあとわずかとなりました。正直なところ、地に足が付かない1年でいつの間にか年の瀬を迎えた、というのが私の印象です。そして、これからの時代を考えさせられた1年だったのではないかとも思っております。

 さて、前回の連載ではうつ自体の考え方、精神医学領域や心理学領域におけるうつについてなど、「うつ」の基本的な概念や標準治療について皆さんと共有いたしました。

 今回は、現在まで分かっている新たな知見を中心に、あはき技術の貢献や広い意味でのあはき臨床の貢献について考察したいと思います。

1. はじめに:脳で起きていること

 うつを中心とした精神医学領域における脳機能については、近年新しい知見が見出されています。

 うつ病では、遺伝的要因や心的ストレス、身体要因、身体疾患、また、思考や認知(物事の捉え方)など様々な誘因・原因によって発症すると言われています1)2)。その上で脳機能(1次的・2次的)においては、脳幹網様体、扁桃体、大脳皮質、海馬、帯状回、大脳基底核、視床下部など広範囲の脳構造・脳機能の関与が指摘され、特に前頭葉における血流低下が注目されています2)。また、セロトニンなど脳内神経伝達物質の関与も指摘されています1)2)

 また、慢性腰痛などの慢性疼痛を呈する疾患・症状では、扁桃体や海馬、海馬傍回の過活動、前頭前野が機能低下することが分かってきています3)。神経伝達物質については、セロトニンやノルアドレナリンの分泌機能低下も示されています3)

 そのほか、認知症や双極性障害など様々な精神疾患における脳機能の変化や機能異常について、多くの研究で新たな知見が示されています。

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