週刊あはきワールド 2021年2月24日号 No.703

治療家のための薬の基礎知識 第50回

耐性菌の歴史とその発生のメカニズム

千葉大学医学院和漢診療学非常勤講師 和光治療院・漢方薬局 平地治美 


◎第49回 抗生物質の分類
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 今回は、抗菌薬の使用を考える上で必ず問題となる、耐性菌についてです。耐性菌とは、抗菌薬が効きにくい病原菌のことで、抗菌薬を投与しても感染症が治らないのです。

 耐性菌の歴史、耐性菌発生のメカニズムについて解説します。

耐性菌の歴史

 フレミングは1929年にペニシリンを発見しましたが、この時すでに耐性菌の問題を危惧していました。 ペニシリン以降も抗生物質は次々に開発されていきましたが、使用が増えるにつれて危惧した通り出現したのが耐性菌の問題です。

 最初の耐性菌の報告は英国のMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)でした。ペニシリン系抗生物質の「メチシリン」という抗生物質が効かない菌が報告されたのです。

 しかし、メチシリンが効かなくても、切り札として「バンコマイシン」と呼ばれる抗生物質がありました。複雑な構造をしたバンコマイシンは「耐性菌が出現しない抗生物質」といわれ、約40年間耐性菌は出現しませんでした。
 

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