週刊あはきワールド 2021年3月3日号 No.704

偏屈人的私講釈3

鬼滅の刃の呼吸法に触発され、呼吸法の歴史的変遷を考察する

くすえだ鍼灸院 黒田俊吉 


はじめに

 偏屈人的私講釈の3回目です。

 この「偏屈人的私講釈」って何? と気になった方がいると思います。

 「偏屈人的私講釈」とは、今までの常識にとらわれずに、若干違う見方で、鍼灸医学を含む東洋医学について、私なりに分かりやすく解説しようとする試み、と受け取っていただければ幸いです。

 偏屈人的私講釈の方針のもと、ここの所、気になっていた、「気」について調査した結果を『気とは何か その意味を探る』という本にまとめて、昨年たにぐち書店から出版させていただきました。

 この「気」から気になったのが、『鬼滅の刃』という映画です。

 いままで全く『鬼滅の刃』の存在を知りませんでしたが、昨年末頃にこの映画が、空前のブームになっていることぐらいは耳に入ってきました。

 患者さんからは、子供と見に行ったとか、ご夫婦で見に行ったという話も多くなってきました。子供より親の私の方がはまりそうです、というような話も聞きますし、ぜひ時間があれば、先生も見に行くといいですよ、と言われたりもします。

 色々あり、なかなか実際に見に行くところまではいきません。

 ですから、見てもいないのに色々なことを言ってはいけないのですが、どうしても一言いいたいので、ここに書かせていただきました。

 鬼滅の刃をネットで調べると、呼吸法が重視されているようです。色々分類されている呼吸法があり、非常に多くの呼吸法が出てきて、私には全く追いつかず、完全にお手上げです。

 ただ、呼吸法を重視している鬼滅の刃に触発されて、呼吸とは本来何かという問題提起をするとともに、呼吸の対象は外気と体内の気の交換であるので、気というものが関係してきます。

 ですから、呼吸とは何かという東洋的な疑問について一家言申し上げたいと思います。

深呼吸

 皆さんは、普段あまり気にせずに呼吸をしていると思います。ですから呼吸を意識するために、まず深呼吸をしてみてください。

 普通ならば息を大きく吸い、その後、息を大きく吐き出すと思います。

 ラジオ体操第一でも最後に「大きく息を吸って吐きます」とありますので、夏休みの朝のラジオ体操に行かれた方は、深呼吸といえば必ずと言っていいほどこのようにすると思います。

 ただ呼吸という字を見ていただくと、「呼」という息をはく、吐き出すという意味の字と、「吸」という、吸い込むという意味の字から成り立っています。

 文字的な解釈からすると、呼吸とは外気を吐き出してから吸い込むという動作になります。

 これは我々が普段思っている、呼吸の動作とは逆になっています。

 ただ大雑把な考え方では、呼吸なんていうものは常にしているものだから、鶏が先か卵が先かという論理と同じで、どちらでもよいではないかという考え方もあります。

 私も表面ではそう思うのですが、どうも奥底の偏屈人的なところが頭をもたげてきて、頭の中がうずうずとするのです。

 そこで、東洋的な呼吸について調べて、私講釈ふうに書き上げてみました。

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