週刊あはきワールド 2021年3月17日号 No.706

第9回厚生労働省ICFシンポジウムレポート

ICD-11とICF利活用の新たなステージを展望する

~様々な現場における共通言語を目指して~

順天堂大学協力研究員 東郷俊宏 


【はじめに―ICD-11と国際生活機能分類(ICF)】

 2年前の2019年5月、WHO総会で10年以上にわたり改訂作業が進められたICD-11が承認された。伝統医学の病証分類がICD史上初めて導入されたことから鍼灸分野に属している私たちにとっても記憶に新しいところである。日本における保険診療は、基本的に現代医学病名に依拠することから、ICD-11に導入された伝統医学分類が医療に直ちに影響を与えることは考えにくいが、伝統医学の病証分類がWHO分類として採用されたことは、国内外において伝統医学分野の各種統計をprospectiveに記録、研究対象とすることを可能にするであろうし、その先にエビデンス構築につなげていくことも期待される。

 ICD-11には、伝統医学の章以外にいくつかの章が新しく追加されたが、その中に「生活機能評価に関する補助セクション(第V章)」がある。この第V章は、①WHODAS 2.0(WHO障害評価面接基準)、②一般的機能の構成要素、③モデル障害調査(MDS)から成り立っており、②の一般的機能の構成要素は、やはりWHOが構築する分類のひとつである生活機能分類(ICF)から、その主要な部分をカバーできるように抽出された要素である。本稿では、去る2月20日にweb上で開催されたICFに関するシンポジウム(厚生労働省主催)について報告する。

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