週刊あはきワールド 2021年3月17日号 No.706

全力で治す東西両医療 第51回

痹証の臨床推論

~痹証はブレンドを見極める②~

 (1)石川家明(2)木村朗子(3)平岡遼 


◎第50回 痹証の臨床推論
       ~経筋・経絡病 vs 痹証①~
       (石川家明・木村朗子・平岡遼)
◎第49回 オンラインで臨床実習はできるのか
       ~アンケート報告とお返事③~
       (石川家明・木村朗子・平岡遼)
◎第48回 オンラインで臨床実習はできるのか
       ~膝痛は触診ができないと鑑別ができない②~
       (石川家明・木村朗子)
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(1)石川家明:TOMOTOMO(友と共に学ぶ東西両医学研修の会)代表
(2)木村朗子:ともともクリニック院長
(3)平岡遼:ともともクリニックレジデント
 
 前回は痹証の不思議に話が進みました。風、寒、湿、熱の侵入があるのならば、それはカゼ、インフルエンザ、またはコロナウイルス等々による感染症になるはずなのに、なぜ「痹証」になるのか? また、それらの邪気が表から入ってくる表証ならば、カゼと同様にセルフリミテッド(self-limited disease: 特異的治療または治療なしでも自然に寛解する疾病)であるはずで、なぜ長患いや不治の病になるのか? 今回はこの問題を解くのに必要な痹証の疾患概念について話が進みます。

■痹証はモカブレンド

平岡鍼灸治療に来院の多い愁訴は痹証であり、西洋医学的に患者さんの主訴からみると、前号でもあげましたが、膝関節痛、五十肩、股関節炎などのあらゆる関節痛、ほかに関節リウマチ、リウマチ熱、膠原病、多発性筋炎、痛風、坐骨神経痛、腱鞘炎などなどです。

木村最初に来院する患者さんは胸に病名が書いてある名札をぶら下げてくるわけではありません。特に、その病の初期の疾患のときは、われわれ医療者は早期発見に努めなくてはなりません。東洋医学でも同じですね。痹証の場合、どのようにアプローチをしているのでしょう。まずはオーソドックスに疾患概念や定義をはっきり把握したいです。

平岡風、寒、湿、もしくは風、熱、湿の3つの邪気によって経絡が閉塞、阻滞して気血の運行が妨げられることにより、筋骨・関節に疼痛やしびれ、だるさ等々が生じる。

石川そうですね。痹症の概念が初めて出てくるのは、『素問』<痺論編四十三>であります。(図1)そこに、「風寒湿三気雑至、合而為痹也。(風寒湿三気、まじり至り、合して痹となす也。)」とあります。
 

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