週刊あはきワールド 2021年4月28日号 No.711

全力で治す東西両医療 第52回

痹証の臨床推論

~痹証の病因病機③~

TOMOTOMO(友と共に学ぶ東西両医学研修の会)代表 石川家明 


◎第51回 痹証の臨床推論
       ~痹証はブレンドを見極める②~
       (石川家明・木村朗子・平岡遼)
◎第50回 痹証の臨床推論
       ~経筋・経絡病 vs 痹証①~
       (石川家明・木村朗子・平岡遼)
◎第49回 オンラインで臨床実習はできるのか
       ~アンケート報告とお返事③~
       (石川家明・木村朗子・平岡遼)
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 痹証の不思議を少しずつ紐解いています。外を歩いていれば誰でも風邪や寒邪に触れたりするのに、どうしてみなが痹証にならないのか? それは「虚」があるからだと鍼灸レジデントは答えました。それならば、感冒と同じであり、さらに邪気が表から入ってくる表証ならば、すぐに寛解するはずなのに、なぜ長患いや不治の病になるのか? それこそが痹証だからと論が進んでいきました。

 今回は、その先をワイワイ話し合いたかったのですが、残念なことに話し合う時間が取れませんでした。歩いて来院できない痹証の患者さんが何人か出てきて昼休みや夜間の在宅往診に切り替えたことや、またお見送りの患者さんもあり、日常の体制が変わったことで痹証を語らう時間の余裕が持てませんでした。そのため、本号は論述形式にさせていただくことにします。

■痹証の疾患定義と病因病機



第51回 図3(再掲)



















 痹証が風邪、寒邪、湿邪、熱邪の混じり合った邪気により発症すると前号で述べた(第51回 図2)。また、痹証のベッドサイドでのとらえ方は、風寒湿痹と風湿熱痹の二大別に分類でき、多くの患者に当てはまることも述べた(第51回 図3)。邪気が体内に侵入するのは感冒でも同じであるが、痹証の場合は特に経絡やその経絡のつなぎ目にある関節に停留してしまうことに特徴がある。邪がたやすく侵入できてしまうのは表にいる門番である衛気虚が存在するからであるが、邪の侵入を許してしまい、経絡に停滞させるのは本体である正気も邪を追い出せないからである。

 どうやら、痹証が成立するための病因病機には以下に示す3段階がありそうである。
 

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