週刊あはきワールド 2021年4月28日号 No.711

あはきメンタル~臨床心理学入門編~ 第7回

一人でできるカウンセリングのトレーニング(3)

~心身一如ワーク~

目白大学大学院心理学研究科教授 奈良雅之 


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 緊急事態宣言が発令されて、5月はどうなるのか。見通しが立たず困っている方も多いのではないかと思います。学校も授業をどうするのか大いに悩んでいる状況です。このような先の見えない状況では、不安や焦りなどで、余計なものを買ってしまう、些細なことで腹を立てたててしまうなど、自分本来を見失うことによる失敗も増えるように思います。世の中の出来事に注意を奪われているときは、私たち鍼灸師においても自分の心身の状態への気配りが二の次になる傾向があるのではないでしょうか。

 福島脩美氏は、ゲシュタルト療法に注目し、そのエッセンスをベースに心身一如ワークを提唱しています。ゲシュタルト療法とは、「今、ここ」の体験を通して「気づき」を促すことによりホメオスタシスの均衡を図り、現実には存在しない頭の中の過去や未来へのとらわれから自分を開放するように援助する心理療法とされており、精神科医のフレデリック・ パールズ(1893~1970)によって創始されました(倉戸;2012)。パールズは「グロリアと3人のセラピスト」という映画に登場するセラピストの一人です。

 福島氏は、ゲシュタルト療法における注意の3区分という気づきの誘導法に注目しました。①外側の区域、②内側の区域、③中間の区域の3つです。ワークのポイントは、3つの区域への注意の向け方を意識することによって、心身のバランス調節がなされるところに置かれています。

 心理療法としてのゲシュタルト療法の詳細については、他の機会に譲るとして、今回は、福島氏の心身一如ワークを紹介したいと思います。

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