週刊あはきワールド 2021年5月12日号 No.713

【新連載】クルーズ船ではり旅をするための漢方入門 第1回

船酔いの鍼治療と漢方

One Spa World 鍼師 天野弘子 


・日本のはり師がクルーズ船で漢方を取り扱うことについて

 日本には、「はり師」、「きゅう師」という鍼灸を専門職業とする国家資格があります。「はり師」、「きゅう師」の資格だけでは、「漢方」は取り扱うことができず、取り扱いには、医師や薬剤師、登録販売者などの資格が必要となります。

 クルーズ船でのはり師の仕事の中には、はり治療のほかに「漢方」の取り扱いがあります。

 日本国内でははり師の資格で「漢方」を取り扱うことができなくても、船が外洋に出るとどこの国にも属さないため、地上の法律には縛られません。加えて、鍼チームの本部があるアメリカでは、「漢方」は「サプリメント」に分類され、資格がなくても取り扱うことができるそうです。
 
 そのため、多くの日本のはり師は学校で専門的な教育を受けていないにもかかわらず、船では「漢方の専門家」として働くことになります。

 船で働くのに大変なことは、「船の生活になれること」「会社のやり方になれること」がありますが、その中でも「漢方」には苦労をしました。

 わたしが持っているのは、はり師の資格だけで、医師でも薬剤師でも登録販売者でも、漢方の専門家でもありません。それでも、今までの経験と調べてきたことをもとに、つたないながら「漢方」のシリーズを始めることにしました。これから船に乗船を目指す/乗船予定のはり師さん達のためになれば幸いです。

・船酔いとは

 陸ではそれほど治療する機会はありませんが、クルーズ船でよく治療する機会があるのが「船酔い」です。英語では、Sea sickness もしくは単にSeasickと言います。また、もう少し硬い言い方でMotion sickness(動揺病)ということもあり、乗り物の種類にかかわらず使用がでる言葉です。
 

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