週刊あはきワールド 2021年5月19日号 No.714

◎◎はこう治す! 私の鍼灸治療法とその症例 File.84-2

原因不明の皮膚炎は打鍼で治す!(その2)

~离れ(はなれ)に対する私の打鍼治療法(つづき)とその症例~

齋藤鍼灸院 齋藤友良 


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Ⅰ.はじめに

 いつの世にも不治の病というものは存在します。それは、過去においても現代においても同様です。そして、新しい医療技術が誕生する背景には、必ず不治の病の存在があります。

 古く中国では『史記・扁鵲倉公列伝』の「陰陽交:いんようこう」、『黄帝内経素問』の「病両感於寒:寒(かん)に両感(りょうかん)する病」、そして後漢時代に猛威をふるった「傷寒:しょうかん」、いずれも不治の病でありましたが次の時代には治療可能なものになっています。そこには倉公や岐伯、張仲景というMedical Innovator:メディカル・イノベイター(医学的革新者)の存在がありました。

 ひるがえって16世紀当時の日本、「离れ(はなれ)」は不治の病(死症)でした。それを治療可能にしたのが打鍼であり、そのメディカル・イノベイターは無分でした。『鍼道秘訣集』には病弱な母親を治したい一心で打鍼を創出したと書かれているので、その母は「离れ」を患っていたのかもしれません。既に存在していた按腹(あんぷく:腹部を按じ摩する治療法)を昇華させ鍼治療と結び付け誕生した打鍼は、当時不治の病であった「离れ」を治すために生まれた治療法であったと私は考えています。当時としては画期的な治療法であったに違いありません。

 今回報告するのは、原因不明の皮膚炎を患った症例で緑内障のためステロイド剤が使えない症状を、腹部の「离れ」を打鍼することで治癒したケースです。

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