週刊あはきワールド 2021年6月9日号 No.717

空間の手触り・肌触り~〈気〉についてのあれこれ~(2)

〈生命波動〉の奥深さに耳を澄ます

いやしの道協会会長 朽名宗観 


●はらわたで感じる気

 心身相関と言いますが、感情を表現するのにからだに関連することばがしばしば使われることがそれを端的に示しているとも言えます。痛切な悲しみを表現するのに「断腸の思い」という言い方がありますが、比喩以上に実際に腸(はらわた)に沁み入るような、身を切るような思いを指します。また、怒りやいらだちを表現するのに、「頭に来る」「むかつく」「腹が立つ」といった言い方があります。『傷寒論』を学んでいると、「頭に来る」は怒りを誘発する外邪が表位にある段階で、「むかつく」は外位にまで内攻し、「腹が立つ」は裏・内位にまで至り、積もり積もったものを犯し、毒性化増大させている、というようにとらえてみたくもなりますが、これは半ば冗談です。

 渡り鳥の群れは集団でどのように季節を感じ、どのように出発の時刻と飛び立つ方向とを決め、正確に目的地にたどり着くのか。大洋を回遊する鮭も秋になれば、自分の生まれた川をあらゆる困難を乗り越えながらひたすら遡行するのはどのようなメカニズムがはたらいているのか。いずれも、太陽コンパス説、地磁気コンパス説、嗅覚の刷り込みなど、ある程度、そのメカニズムの解明は進んではいますが、研究が進めば進む程、謎が深まるといった状況のようです。正確に目的地までの針路を定め、岩肌があらわな激流を逆行して泳ぎぬく鮭や数千メートルの冬山を飛び続ける鶴の並外れた〝超能力〟的といって良い営みに「目に見えぬ宇宙の〝気〟」が息づいている、鮭や鶴はそれを直感的に感じとり活用しているのではないかというのは、発生学者の三木成夫です。以下に三木の説を『内臓の働きと子どものこころ』(築地書館)から要約して紹介します。
 

(続きはログイン・ご購読後にお読みいただけます)

この記事の続きをお読みいただくためには、週刊『あはきワールド』(有料コンテンツ)のご購読手続きが必要です。

ご購読の申し込み ログイン(ご購読済みの方はこちら)




トップページにもどる