週刊あはきワールド 2021年6月16日号 No.718

臨床万事塞翁が馬 その37

煮え湯も時が経てば常温湯!

大阪漢方鍼医会 森本繁太郎 


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1.煮え湯を飲まされた経験って

 まあ長い人生でありますからこんな経験は誰しも一度や二度ぐらいはあるんじゃないでしょうかね。飲まされたばかりじゃなくて、もしかすると自分が他の人に飲ませてしまっている事もあるかも知れませんよね。とくに最近は皆さん被害者意識っていうやつがとても強くなってきたみたいですから、言った方にすれば全く飲ませるつもりがなくても飲まされたと感じる人がドンドン増えていく時代なのかも知れません。また、こちらは常温の湯を飲ませて差し上げたのにも関わらず、相手方は煮え湯を飲まされたと言って「お恐れながらお奉行様!」となってしまうケースも随分増えてきたようにも思います。

2.やられた側は決して忘れない

 やった側にすれば特に「やってやろう」なんてな事を全く思わずに言った事であっても、やられた側は「やられたやられた」と思い込み言い張る事ってありますよね! そんな折り、言った側には罪の意識なんかありませんから、なぜにそんなに大騒ぎになってしまったのかがわからないんですよね。しかし、やられた側にすればどうしても過敏になってしまうんですね、これが。世の中とは世間とは難しいものです、難儀なものです!

 ケースはちょいと違うかも知れませんが、足を踏んだ側は直後に謝って直ぐにその事を忘れてしまっていても、踏まれた側はずうっとそれを憶えていて仕返しばかりを考えているだとか、小銭を借りた側はその事をすっかり忘れていても、それを貸した側は何十年経っても返してもらっていない事をしっかり憶えているみたいな事って案外ありますよね。人間という動物の性なんですかね。そう言えば烏も結構執念深くて、一度危害を加えた人間には忘れずに恨みをはらすべく襲うとかというような話もありますから、もしかするとこれはそこそこの知能を持つ動物の行動様式なのかも知れませんね。

3.奇遇

 いつものごとく随分脱線してしまいましたが、この辺りで本筋の煮え湯の話に戻りたいと思います。
 

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