週刊あはきワールド 2021年7月7日号 No.720

症状別、困ったときのこのツボ 第21回

バネ指で困っているのですが…という患者さんが来たら

新医協鍼灸部会会長・関東鍼灸専門学校講師 手塚幸忠 


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1.バネ指の病態

 バネ指は弾発指ともいい、手の指を屈曲伸展する際にひっかかりが生じ、そのひっかかり以上に曲げ伸ばししようとすると、バネのように指が跳ね、ひっかかりを通過できるようになる状態をいう。女性ホルモンの関与が指摘されており、姙娠後期や更年期の女性に多い。また、上記以外の女性や、男性の場合は、手や指の使い過ぎによって発症する。病態としては、指の屈筋腱や、それを支える腱鞘が炎症を起こし(この状態を腱鞘炎という)、それが悪化して腱が肥大したり、腱鞘が肥厚することで通過障害が起こったりすると、バネ指となる。母指、中指に多いが、その他の指でも発生する。

 西洋医学的な治療としては、保存療法として、局所の安静や投薬、腱鞘内ステロイド注射などがある。改善しないときや再発を繰り返す場合は、腱鞘の鞘を開く手術(腱鞘切開)を行う。

2.鍉鍼だけで完治した症例

 定期的に治療を行っていた40代後半の女性患者さんが、治療中に「そういえばバネ指があるのですが、こんなのも治ったりしますか?」と言ってきた。主訴としては訴えていなかったが、実は前から中指がバネ指になっていて悩んでいたそうだ。この患者さんは鍼の刺激に敏感で、深く刺すことができず、普段は鍉鍼と灸を中心に治療をしている。このようなバネ指に対して鍉鍼と灸だけではどこまで良くなるかは分からない。「鍼を刺さずに鍉鍼だけだとどうかな~」と自信なさげに治療を行ってみた。
 

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