週刊あはきワールド 2021年7月21日号 No.722

全力で治す東西両医療 第54回

痹証の臨床推論

~痹証と経絡病はどこが違う?⑤~

 (1)石川家明(2)木村朗子(3)平岡遼 


◎第53回 痹証の臨床推論
       ~痹証はやっぱりブレンドを見極める④~
       (石川家明・木村朗子・荒川和子・平岡遼)
◎第52回 痹証の臨床推論
       ~痹証の病因病機③~
       (石川家明・木村朗子・平岡遼)
◎第51回 痹証の臨床推論
       ~痹証はブレンドを見極める②~
       (石川家明・木村朗子・平岡遼)
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(1)石川家明:TOMOTOMO(友と共に学ぶ東西両医学研修の会)代表
(2)木村朗子:ともともクリニック院長
(3)平岡遼:ともともクリニックレジデント
 
 来る日も来る日も痹証の患者さんがやってきます。病の軽重を問わずにです。私たちに身近な神経痛、関節痛の古典的診断名である痹証の姿を、横道にそれながらも解き明かしていきます。レジデントの素朴な疑問は続きます。

■私が治療しているのは痹証か、経絡病か?

平岡先生、私が治療している患者さんたちがどこまで痹証で、どこまでが経絡病かが今いち判らなくなってしまうのですが…。

石川今日担当した患者はどんな主訴でしたか?

平岡え~と、仙腸関節痛の40代男性と、往診に行った82歳で圧迫骨折後の腰痛、85歳女性と79歳女性はお二人ともに棘上筋腱板損傷です。

石川どう思います?

平岡4つとも痹証だと思いますが…。

石川そう思うでしょう。でも、やはり、慣習や定義というのがあるから、古代の病症名があるかどうかを検索しなくてはいけません。現代の西洋医学の用語ともダブルので、そのあたりも気をつけて考えていきます。

木村そこのところ、初級者は注意しなくてはいけませんね。

石川はい。中医一秒、怪我一生!

平岡ハハハ、ちゃんと勉強しなくては痛い眼に会うという意味ですか。本当は「注意一秒、怪我一生」という昔の交通標語ですね。

木村談志さんの言葉だと聞いたことがありますよ。今私たちが使っている「症状」名には、古代ではそのまま「病名」であったことですね。例えば、咳嗽や耳鳴りは痹証と同等に病名として使っていたということです。

石川ええ、さらには腰痛も便秘も痹証と同等に病名ということです。現代の症状以上の位置づけと思っていただいた方が良い。

平岡ああ、そうか。そうすると、今日治療した仙腸関節痛も圧迫骨折後の腰痛も「腰痛」という病名であって、痹証にはあえて含めていないわけですか。一方で肩痛は痹証にあたるわけですね?
 

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