週刊あはきワールド 2021年7月21日号 No.722

『灸療閑話【第2巻】』へのいざない

臨床が面白くなる! お灸に興味が湧く!

~ただし、これを読んでも名灸師になれる保証はありません~

迷灸師 福島哲也 


 間もなく、『灸療閑話 迷灸師のベッドサイドストーリー【第2巻】CD-R版』を上梓いたします。発刊に先立ち、ここでは本書の紹介を兼ねて、「はじめに」を転載させていただきます。(編集部)

はじめに

灸療閑話 迷灸師のベッドサイドストーリー【第2巻】 CD-R版(福島哲也著)  2020年1月に突如出現した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が全世界を翻弄し、わが国でも「緊急事態宣言」や「まん延防止措置」などが発出されましたが、最近では「非日常」が日常茶飯事になってしまいました。この騒ぎに乗じて、溜まりに溜まった原稿をこのまま放置して静かにフェイドアウトしてしまおうかと密かに企んでいたのですが、このたび『灸療閑話~迷灸師のベッドサイドストーリー【第2巻】』が上辞されることと相成りました。

 前著(第1巻)を世に出してから最初の数年間は、ごく一部の「熱心なファン?」のかたからは「あの続きはいつ出るんですか?」という問い合わせもあり、映画『カサブランカ』の名セリフを拝借して「そんな先のことはわからない」と曖昧な返答していました。以前から、編集部から再三再四の催促はあったのですが、私が「やるやる詐欺」を繰り返す常習犯だったので、いつのまにか10年以上の歳月が過ぎ去ってしまいました。ちなみに、タイトル中にある「閑話(かんわ)」いうのは、「暇に任せてする無駄な話」という意味ですが、市井の臨床家である私も暇を持て余しているわけではなく、日々ベッドサイドで様々な患者さんと真剣に向き合っています。

 中国の故事成語に「竹頭木屑(ちくとうぼくせつ)」というものがあるのですが、ご存じでしょうか? これは、「晋(しん)の時代、陶侃(とうかん)という人がいて、造船時に生じた竹の切れ端や木くずを捨ててしまわないで保管しておいて、後日、木くずは雪道のぬかるみ防止に、竹の切れ端は竹釘にして船の修理に役立てた」というエピソードに由来するそうです。また、以下の2つの意味を有しているそうです。

細かくて役に立たないものや、一見すると役立たずなものの例え。
一見役に立ちそうにないものでも、役立つかもしれないから、おろそかにしてはいけないという戒め。

 『灸療閑話』には、学術的(academic)でも実用的(practical)でもない竹頭や木屑のような雑文(気軽に書き流した文章)も大いに混じっています。また、初学者にはそのまま臨床ですぐには応用できない「百害あって一利なし」の内容や、百戦錬磨の臨床家にとっては「帯に短し襷(たすき)に長し」の臨床例なども含まれています。個人差があるようですが、読了後の副反応として「以前よりも臨床が面白くなった」「お灸に興味を持った」などいうような事例の報告がこれまでに複数ありますが、「名人・達人になれた」という長期的なエビデンスは現在のところ確認できていないので、本当に暇なときや日々の臨床の息抜きなどを目的に、気軽に目を通していただければ幸いです。

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