週刊あはきワールド 2021年9月15日号 No.730

『霊枢』 を読もう! 第49回

本臓(五臓六腑の状態から病を診断する)第47

欅鍼灸院 名越礼子 


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黄帝が岐伯に問う人の気・血・精・神の働きは、生命を養い、あまねく保全するための根源である。経脈の働きは、気血を行かせ、陰陽を調え、筋骨を潤(うるお)し、関節を滑らかにすることである。衛気の働きは、肌肉を温養し、皮膚を潤し、腠理を盛んにし、汗孔の開閉を司(つかさど)って、体表を保衛することである。志意(心に憶(おも)うところがある)の働きは、精神を統御し、魂魄(こんぱく)を収め、寒温に適応させ、喜怒などの感情を調和させることである。そのため血が温和であれば、経脈はよく流れ、全身を周行して体内の陰陽の平衡を保ち、筋骨は強固になり、関節の活動も軽快になる。衛気は肌肉の間を温めるので、皮膚は充実し、腠理も密になる。志意が穏和であれば、精神は統一し、魂魄は収まり、悔恨(かいこん)や怒りの感情も起こらず五臓は邪を受けない。寒温が温和になれば、六腑は水穀を気化し、風痹を生じず、経脈は通利し、四肢関節も安泰である。このような人は平すなわち正常であるという。つまり五臓の働きというのは、精・神・気・血・魂・魄を内に収め、その活動を保障することである。また、六腑の働きというのは、水穀を消化・分解し、津液を全身に送ることである。このことは、人が生まれながらにして受けついでいる自然の本能なのであり、愚か者であれ、賢い者であれ、智慧の有る無しにかかわらず、平等である。しかしながら、ある人は天寿を全うし、不正の気を受けても病に侵されることがなく、百年でも衰えを知らず、風雨、暑寒の気に犯されても、健康が損なわれることがない。また、ある人は、常日頃から閉ざされた部屋にこもり、何の心配もなく暮らしているが、病を免れることができない。これは一体どういうことなのか? その理由を聞きたい。
 

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