週刊あはきワールド 2016年8月10日号 No.485

治療家のためのセルフエクササイズ 第4回

矢状面の姿勢異常へのアプローチ(2)

~肩の内旋と胸椎の後弯に対する呼吸とその他のエクササイズ~

ATC&鍼灸師 山下貴士 


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 治療に携わる人々は、体の前、そして肩よりの下の位置で手を使う作業が多いためか、肩の内旋と胸椎の後弯はよく見かける姿勢といえます。また、一般の人々にとっても、肉体労働が少なくなり、頭脳労働が多くなってパソコンなどのデスクワークが増えたこともあり、両肩の巻き込みと丸い背中はなじみのある姿勢ではないでしょうか。

呼吸と猫背

 このような、いわゆる猫背姿勢は、肩こりなどの筋骨格的な症状を招くだけでなく、呼吸にも影響を与えます。胸椎の後弯が強いと肋骨開閉運動や横隔膜の収縮が制限され、肺の上部の方だけを使った浅い呼吸になってします。こうなると、肺の換気量が減り、体や頭への酸素の供給量も少なくなります。その結果、体がだるくなったり、集中力が欠けたりしてきます。このままだと、積極的に運動をしようという気にもならないので、猫背は改善されず、酸欠の慢性的の悪循環に陥ってしまいます。

呼吸を使った肋骨開閉エクササイズ

 呼吸を用いて、胸郭を整えることによって、内部からの猫背姿勢のへアプローチをすることができます。呼吸の原則の一つは、鼻で呼吸することです。鼻で吸って口で吐いてもよいですし、鼻で吸って鼻から吐いてもよいと思います。元来、口は捕食のための器官で、呼吸のための器官ではないのが、理由です。近年、口呼吸での感染の危険性などの知識が一般化してきたのは、良い傾向です。
 

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